2011年08月25日
8月16日定例ゲーム
去る8月16日。
高浜銃工は千葉県のインドアフィールド、どんぱちにて貸切ゲームをしました。
参加者は14人。高浜銃工の古参(?)4人と後輩の10人が参加。
若いっていいですね!

チームとしては二度目のインドアフィールドになり、以前参加した場所は大きな広間のフィールドといったところですけど、今回は違います。
全長110メートルに及ぶ縦長のフィールドです。

更にフィールドの雰囲気も扉や障害物、廊下などで入り組んだまさにインドアフィールドと言えばこういう所、という想像通りの構造でした。



セーフティもフィールドとは別の建物1つ使っているので、14人で使うには広すぎるくらいです。
駐車場はもちろんのこと。シューティングレンジに自販機やトイレ、更衣室などもついて至れり尽くせりです。

ただ、その日は風が少なくサウナ状態でしたけどね!
管理人の方のお気遣いでちっちゃいビニールプールも用意して頂きまして、外で涼みながらゲームを行いました。
プールに顔を突っ込むくらい暑かったです。

さてさてゲームですが、今回はちょっとゲーム数自体は少なかったんですよね。
というのも、渋滞の影響もあるのですが長いゲームを2回ほどやりまして。
午前中は初参加の子もいたのでフィールドを半分ほど使ってフラッグ戦。
アウトドアと違い視界が広く取れないので、奇襲が行いやすかったです。
両チーム共奇襲が成功し、フラッグゲットという結果を残せました。

午前は3ゲームで12時を回ったので休憩。
午後からは特殊ルールを行いました。
簡単に説明しますと、初期武器はハンドガンのみの復活戦。フラッグはなし。
それだと大して特殊でもないですが、ここからがキモ。
フィールド各所に普段メインとして使うような電動ガンやショットガンなどを配置して、
それをゲーム中に拾って戦う。数は全員分は用意しませんでした。
ヒットされた人は拾った武器をその場に落としてスタート地点に戻ったら復活。
更に4箇所に補給地点を設置してゲーム中に補給を行うといったもの。
武器取得戦と仮名して挑戦してみました。


普段使わない武器を手に取り四苦八苦しながらも果敢に戦う仲間たち。
ノーマルマガジンが多くを占めるようにしたので、闇雲に撃ってはすぐに弾切れを起こしてしまいます。
いつもとは違った役回り・戦術を展開することも出来ました。

まずは武器を探すんだ、よざくやさくら隊員!

これ撃って良い?朋也隊員。

後方での支援を主とするサラサ隊員も愛用のデザートイーグル片手に敵陣突入。
隊長はいつもどおり特攻!
結果は40分のゲームで13対12、大接戦を繰り広げました。
全員サウナから脱出して戻ると、管理人さんからアイスを頂きました!
ありがたやありがたやー。
アイス効果で復活したメンバーの次のゲームは紅白戦。
高浜銃工古参と後輩でチームを分け、4対10のゲームを行いました。
ルールは殲滅戦。人数差以外は普通のゲームです。

4人側の自分達はこのように布陣して待ち構えました。
敵が室内に入るまでは物音一つ立てずジッと待機。
対する後輩達は1箇所ずつ慎重にクリアリングしながらジリジリと進んできました。
相手も待ち構える場所の雰囲気に気付いたのか、中々部屋の手前から進んできません。
膠着してしまいましたが、先に発破を掛けたのは古参でした。
ハンドグレネードを投下して爆破と同時に一斉射撃。
それからは激しい銃撃戦が繰り広げられました。
ただ、時間もだいぶ掛かってしまいもう1つやりたいゲームがあったので、
古参組は最後に全員で特攻して終了となりました。
最後に行ったゲームは、なんと鬼ごっこ!
鬼ごっこです。いたって普通の鬼ごっこです。大事な事なので3回も言いました。
というのも、管理人さんと談笑しているとそういう遊びをする人も結構いるとのことで、
面白そうなのでついついやってしまいました。


久々です。もう何年振りでしょうか。
楽しかったですよ、大人の本気鬼ごっこ。
皆マジなんですよね、でもそこが良いんですよ。
正直サバゲより運動量が多かったです。

物陰に潜む、というサバゲの手段は意外と有用できました。
鬼が目の前にいるのに2回もスルーできました。
今後もこういう風に、わきあいあいと遊んでいきたいですね。

さてさて、高浜銃工の9月のゲームは久々に『相模湖リゾートプレジャーフォレスト』で貸切を予定しています。
慣れた場所なので、また何か変わった催し物をしてみたいですね。
それでは、広報担当のLaiceに代わり隊長のウグイスでした。
サバゲ中の様子





高浜銃工は千葉県のインドアフィールド、どんぱちにて貸切ゲームをしました。
参加者は14人。高浜銃工の古参(?)4人と後輩の10人が参加。
若いっていいですね!
チームとしては二度目のインドアフィールドになり、以前参加した場所は大きな広間のフィールドといったところですけど、今回は違います。
全長110メートルに及ぶ縦長のフィールドです。

更にフィールドの雰囲気も扉や障害物、廊下などで入り組んだまさにインドアフィールドと言えばこういう所、という想像通りの構造でした。


セーフティもフィールドとは別の建物1つ使っているので、14人で使うには広すぎるくらいです。
駐車場はもちろんのこと。シューティングレンジに自販機やトイレ、更衣室などもついて至れり尽くせりです。
ただ、その日は風が少なくサウナ状態でしたけどね!
管理人の方のお気遣いでちっちゃいビニールプールも用意して頂きまして、外で涼みながらゲームを行いました。
プールに顔を突っ込むくらい暑かったです。
さてさてゲームですが、今回はちょっとゲーム数自体は少なかったんですよね。
というのも、渋滞の影響もあるのですが長いゲームを2回ほどやりまして。
午前中は初参加の子もいたのでフィールドを半分ほど使ってフラッグ戦。
アウトドアと違い視界が広く取れないので、奇襲が行いやすかったです。
両チーム共奇襲が成功し、フラッグゲットという結果を残せました。
午前は3ゲームで12時を回ったので休憩。
午後からは特殊ルールを行いました。
簡単に説明しますと、初期武器はハンドガンのみの復活戦。フラッグはなし。
それだと大して特殊でもないですが、ここからがキモ。
フィールド各所に普段メインとして使うような電動ガンやショットガンなどを配置して、
それをゲーム中に拾って戦う。数は全員分は用意しませんでした。
ヒットされた人は拾った武器をその場に落としてスタート地点に戻ったら復活。
更に4箇所に補給地点を設置してゲーム中に補給を行うといったもの。
武器取得戦と仮名して挑戦してみました。


普段使わない武器を手に取り四苦八苦しながらも果敢に戦う仲間たち。
ノーマルマガジンが多くを占めるようにしたので、闇雲に撃ってはすぐに弾切れを起こしてしまいます。
いつもとは違った役回り・戦術を展開することも出来ました。

まずは武器を探すんだ、よざくやさくら隊員!

これ撃って良い?朋也隊員。

後方での支援を主とするサラサ隊員も愛用のデザートイーグル片手に敵陣突入。
隊長はいつもどおり特攻!
結果は40分のゲームで13対12、大接戦を繰り広げました。
全員サウナから脱出して戻ると、管理人さんからアイスを頂きました!
ありがたやありがたやー。
アイス効果で復活したメンバーの次のゲームは紅白戦。
高浜銃工古参と後輩でチームを分け、4対10のゲームを行いました。
ルールは殲滅戦。人数差以外は普通のゲームです。

4人側の自分達はこのように布陣して待ち構えました。
敵が室内に入るまでは物音一つ立てずジッと待機。
対する後輩達は1箇所ずつ慎重にクリアリングしながらジリジリと進んできました。
相手も待ち構える場所の雰囲気に気付いたのか、中々部屋の手前から進んできません。
膠着してしまいましたが、先に発破を掛けたのは古参でした。
ハンドグレネードを投下して爆破と同時に一斉射撃。
それからは激しい銃撃戦が繰り広げられました。
ただ、時間もだいぶ掛かってしまいもう1つやりたいゲームがあったので、
古参組は最後に全員で特攻して終了となりました。
最後に行ったゲームは、なんと鬼ごっこ!
鬼ごっこです。いたって普通の鬼ごっこです。大事な事なので3回も言いました。
というのも、管理人さんと談笑しているとそういう遊びをする人も結構いるとのことで、
面白そうなのでついついやってしまいました。


久々です。もう何年振りでしょうか。
楽しかったですよ、大人の本気鬼ごっこ。
皆マジなんですよね、でもそこが良いんですよ。
正直サバゲより運動量が多かったです。

物陰に潜む、というサバゲの手段は意外と有用できました。
鬼が目の前にいるのに2回もスルーできました。
今後もこういう風に、わきあいあいと遊んでいきたいですね。
さてさて、高浜銃工の9月のゲームは久々に『相模湖リゾートプレジャーフォレスト』で貸切を予定しています。
慣れた場所なので、また何か変わった催し物をしてみたいですね。
それでは、広報担当のLaiceに代わり隊長のウグイスでした。
サバゲ中の様子





2011年07月05日
6月26日定例ゲーム
去る6月26日。
高浜銃工は、バトルシティ・ユニオンの定例ゲームに参加してきた。
定例会の参加者は総勢80名ほど。
高浜銃工は、後輩メンバーを合わせて12人が集まった。


バトルシティユニオンは、開けたフィールドに建物や廃車等が設置された、市街地戦を体験できるフィールドだ。
広々として見晴らしがよく、敵の発見率が高いため、そこここで撃ち合いが頻発する良フィールドである。
バトルシティユニオンの詳しいフィールド解説、定例ゲームの内容などは、3月2日の記事とほぼ同一なので、そちらを参照してもらいたい。
今回の定例会では、隊長の発案でチーム初の試みを行ってみたので、そちらを紹介したい。

高浜銃工のメンバーは午前中のゲームを終えると、昼食もそこそこに、見学エリアに上ってフィールドを見渡した。
バトルシティユニオンには、フィールドとセーフティゾーンを隔てる壁の二階部分に見学エリアがあり、そこからフィールドを見渡すことができるのだ。
ちなみにこの見学エリア、アクリル板で防護されているため、ゲーム中であっても安心して見学することができる。
メンバーは、隊長を中心にして綿密な打ち合わせを行った。
昼食後に行われるセミオート戦において、チーム一丸となってフラッグをゲットするためである。
今まで、数人のメンバーが固まって行動したことはあったが、高浜銃工全員が、ひとつの目標に向かって進軍するのは初めての試みだ。
何せ高浜銃工のメンバーは、後輩組を加えると少ないときでも十人を超える大所帯だ。
これだけの人数で効果的に動くためには、綿密な打ち合わせは欠かせない。
打ち合わせの末に決まった作戦の概要を説明しよう。

赤い丸で示したあたりが、大まかなスタート地点である。
メンバーはゲームスタートと同時に、矢印の先にあるやぐらを目指す。
このやぐらは、一、二階ともに壁に囲まれた建物状になっている。ここを奪取してしまえば、安全に敵を警戒することが可能だ。
地上、二階という異なる目線から警戒できるため、敵の奇襲を見逃しにくいという利点もある。
しかしフィールド半ばに位置しているため、こちらがやぐらにたどり着くより先に、敵がやぐらを狙い撃てる位置にたどり着いてしまった場合、無防備に走っているところを一掃されてしまう危険も伴う。
こちらのメンバーが如何に早くやぐらにたどり着き、けん制に入れるかがポイントだ。

首尾よくやぐらにたどり着けたら、敵の進軍をけん制して足止めしつつ、各個撃破していく。
大人数でやぐらを奪取してしまえば、かなりの数の敵を安全に討ち取れるはずだ。
やぐらから狙い撃てる敵をあらかた倒した後は、矢印の方向に進軍する。
やぐらとその周囲に数人の味方を残し、援護を行いながらの慎重な進軍になるはずだ。

やぐらの先まで進軍すれば、敵地はもう目の前だ。
このあたりまで来ると、森側に進行した敵が引き返してきた場合、背後を取られる可能性があるため、前方だけでなく後方も警戒しなくてはならない。
この時点で、多方向を警戒できるだけの人数が残っているか否かが、大きなポイントとなるだろう。
敵地に突入する場合、ほぼ間違いなく敵の待ち伏せに遭う。
位置取りにしても人数にしても、先に展開して防御に徹している敵のほうが確実に有利だ。
そのため、ここでまた二手に別れる。
片方が敵陣地に射撃を加えて注意を引いているうちに、森側を迂回した方が速やかに敵の側面を叩くのである。
敵の側面を取ることができれば、フラッグは青い丸で示した地点、目と鼻の先だ。
この時点で十分な人数が残っていれば、威嚇射撃で敵防衛ラインの頭を抑えながら、隙を見てフラッグをゲットすることができるだろう。
これらの作戦概要を踏まえて、実際のゲーム内容をレポートしていく。

打ち合わせを終えて、ついに参加者がゲームフィールドに入った。
ゲーム開始直前まで、お互いに動きを確認し、意思疎通を図っている。

頻繁に言葉を交わしあいながらも、どこか張り詰めた空気の中で、ゲームスタートのコールが鳴り響いた。
「GO! GO!」
発破を掛け合いながら、競うように駆け出すチームメンバーたち。
抜きん出た数人がやぐらに駆け上り、けん制射撃を開始した。
敵からの応射はない。
こちらの進軍のほうが、敵の展開より早かったようだ。
無事、やぐらの奪取に成功した。

こうなると、後から展開してきた敵は、無防備な姿を晒すしかない。
やぐらからの容赦ない射撃が、次々に敵を討ち取っていった。
開始直後のダッシュと位置取りは、戦況を大きく左右する。
こちらのチームも、敵チームも、今まさにそれを痛感していることだろう。

しばらくすると敵も防衛ラインを形成し、やぐらに向けて散発的に攻撃してくるようになった。
じっと遮蔽物に身を潜め、時折、頭を出して射撃を加えてくる敵と、敵の位置を割り出し、狙いを定めて待ち伏せるやぐら側との間で、一進一退の攻防が続く。
少しずつ、こちらのチームにも被害が出てきた。
有利なやぐらを奪取したとは言え、無傷で倒されてくれるほど、敵も甘くはない。
今後の進軍に頭数が必要なこちらとしては、痛い損失だ。

しばらくして、敵防衛ラインからの射撃がやんだ。
数人の先発隊が、そっとやぐらを降りていく。
作戦を、次の段階に進めるためだ。
敵陣地の前まで、先発隊が援護しあいながら進軍していく。
やぐらに残った援護隊は、先発隊を狙って顔を出した敵防衛ラインの生き残りを、次々に討ち取っていった。

先発隊が、無事敵陣前にたどり着いた。
やぐらに残っていた援護隊も、先発隊と合流する。
ここから先は、正面にある敵陣地からの射撃と、背後の草原からの射撃の両方を警戒しながら進まなければならない。
先ほどのやぐらで思わぬ損失をこうむったチームメンバーだけで、役が足りるだろうか……?

そんな中、見慣れないプレーヤーが草原の警戒に当たった。
潜んでいた敵数人を、瞬く間に討ち取っていく。
やぐらの周囲からも、生き残ったプレーヤーたちが次々に集まってきた。
周囲のプレーヤーたちが、増援に駆けつけてくれたのだ。
定例会ならではの心強い援軍に、チームの士気も上がっていく。

敵陣地を前にして、慎重に進軍ルートをうかがう。
待ち伏せ覚悟で突撃を行うとはいえ、この場所から見える敵を減らしておくに越したことはない。

その間に、数人のプレーヤーが本隊を離れ、敵陣地に向かって散発的な射撃を始めた。
敵の注意を引いているのだ。

やがて、敵の気を引いている数人のプレーヤーが、本隊に指示を飛ばした。
「GO! GO! GO!」
ついに突撃のときだ。
まず草原を警戒していたプレーヤーたちが迂回ルートになだれ込み、高浜銃工のチームメンバーがそれに続く。
一時は心配された戦力不足も、増援に駆けつけてくれたプレーヤーたちのおかげで十分な人数になっている。
だが、迂回ルートに飛び込んだメンバーを、予想外の光景が待ち受けていた。

ブッシュが、深く生い茂っていた。
背丈を優に越えるブッシュは、射撃どころか視界さえ遮ってしまう。
どこで敵が待ち伏せているかわからない状況で、この視界の悪さは命取りだ。
地図を見ていただけるとわかるが、描き込まれているブッシュはそこまで深いものではない。
しかし、季節は夏。
梅雨の間に濃く大きく伸びたブッシュが、予想外の障害物となって目の前に立ちはだかったのだ。
このまま突撃を敢行するか、それとも、慎重に進む作戦に切り替えるか……。

ブッシュに飛び込み、突撃を敢行した。
あのまま慎重に進んでも、敵に防衛ラインを固められてジリ貧になる危険性が高い。
せっかくさっき、敵本陣の気をそらしてもらったのだ。
危険でも奇襲を敢行しなければ、せっかくの作戦が台無しになってしまう。

敵陣の守りは、想定していたよりずっと手薄だった。
それでもこちらの被害は少なくはなかったが、無事敵の側面に攻撃ラインを築くことができた。
増援のおかげで十分な人数がいたため、待ち伏せに対応できたのだ。

こちらの攻撃ラインと敵の防衛ラインが、激しく銃火を交える。
まだこちらの戦力は十分にいる。数人のプレーヤーがさらにもう一歩先の遮蔽物まで進み、敵に激しい射撃を加えた。
敵が頭を下げたのを見計らい、チームメンバーの一人がフラッグ目指して駆け出す。

取ったか!?
そのとき突然、破裂音が響いた。
チームメイトは、フラッグを取る寸前でヒットされてしまった。
いったい何が起きたのだろうか?

クレイモアだ。
敵チームは周到にも、フラッグの周囲にトラップを仕掛けていたのだ。
普段のゲームではなかなか見られない防衛策に、チームの足が鈍る。
第二、第三のトラップが仕掛けられている可能性も考えられるのだ。
なかなかフラッグアタックに乗り出せないメンバーたち。
しかし、ここで立ち止まっていては、早晩全滅させられてしまう。

「あと三分!」
アナウンスが響き渡った。
残り少ない制限時間を意識して、チームの攻撃が再び熱を帯びていく。
もはやトラップを警戒している時間も惜しい。
一人のプレーヤーが、フラッグの置かれたドラム缶に駆け寄った。

集中砲火が、フラッグめがけて降り注ぐ。
攻撃ラインに残ったメンバーたちが、フラッグアタックしたプレーヤーを必死に援護する。
フラッグアタックしたプレーヤーは、ドラム缶の裏に巧みに身を隠し、手をいっぱいに伸ばしてフラッグをつかんだ!

勝利のベルが鳴り響く。
フラッグゲット。作戦成功だ。
高浜銃工のメンバーがフラッグゲットできなかったのは残念だが、増援が駆けつけてくれなければ、ここまでたどり着けていたかも分からない。
素直に喜びあい、ハイタッチを交わす。

高浜銃工のチームメンバーと、名も知れないプレーヤーたちが、お互いの健闘をたたえあう。
こうして、チーム初の試みとなったフラッグゲット作戦は、無事成功したのである。
チーム単位で作戦を立てて動くという試みは、筆者個人的には非常に面白かった。
大人数で動くことで行動のバリエーションも増えるし、援護しあいながら進めるために作戦の成功率も高い。
何より大所帯で動いていると、少人数で戦っている周囲のプレーヤーが手を貸してくれて、いつの間にか戦力が増えている。
名も知らないプレーヤーとの共闘はサバゲの醍醐味だ。
ゲームを有利に進められて、たくさんの人と共闘できるのだから、これほど楽しいこともない。
ぜひまた、特に大人数で行う定例会に参加したいときなどは、積極的に作戦を立ててみたいと思う。
さて、高浜銃工の7月のゲームは、『フォレストユニオン』への定例会参加を予定している。
バトルシティと同じ系列のフィールドだが、こちらは森林、今回とはまた一味違ったゲームが楽しめることだろう。
高浜銃工は、バトルシティ・ユニオンの定例ゲームに参加してきた。
定例会の参加者は総勢80名ほど。
高浜銃工は、後輩メンバーを合わせて12人が集まった。
バトルシティユニオンは、開けたフィールドに建物や廃車等が設置された、市街地戦を体験できるフィールドだ。
広々として見晴らしがよく、敵の発見率が高いため、そこここで撃ち合いが頻発する良フィールドである。
バトルシティユニオンの詳しいフィールド解説、定例ゲームの内容などは、3月2日の記事とほぼ同一なので、そちらを参照してもらいたい。
今回の定例会では、隊長の発案でチーム初の試みを行ってみたので、そちらを紹介したい。
高浜銃工のメンバーは午前中のゲームを終えると、昼食もそこそこに、見学エリアに上ってフィールドを見渡した。
バトルシティユニオンには、フィールドとセーフティゾーンを隔てる壁の二階部分に見学エリアがあり、そこからフィールドを見渡すことができるのだ。
ちなみにこの見学エリア、アクリル板で防護されているため、ゲーム中であっても安心して見学することができる。
メンバーは、隊長を中心にして綿密な打ち合わせを行った。
昼食後に行われるセミオート戦において、チーム一丸となってフラッグをゲットするためである。
今まで、数人のメンバーが固まって行動したことはあったが、高浜銃工全員が、ひとつの目標に向かって進軍するのは初めての試みだ。
何せ高浜銃工のメンバーは、後輩組を加えると少ないときでも十人を超える大所帯だ。
これだけの人数で効果的に動くためには、綿密な打ち合わせは欠かせない。
打ち合わせの末に決まった作戦の概要を説明しよう。

赤い丸で示したあたりが、大まかなスタート地点である。
メンバーはゲームスタートと同時に、矢印の先にあるやぐらを目指す。
このやぐらは、一、二階ともに壁に囲まれた建物状になっている。ここを奪取してしまえば、安全に敵を警戒することが可能だ。
地上、二階という異なる目線から警戒できるため、敵の奇襲を見逃しにくいという利点もある。
しかしフィールド半ばに位置しているため、こちらがやぐらにたどり着くより先に、敵がやぐらを狙い撃てる位置にたどり着いてしまった場合、無防備に走っているところを一掃されてしまう危険も伴う。
こちらのメンバーが如何に早くやぐらにたどり着き、けん制に入れるかがポイントだ。

首尾よくやぐらにたどり着けたら、敵の進軍をけん制して足止めしつつ、各個撃破していく。
大人数でやぐらを奪取してしまえば、かなりの数の敵を安全に討ち取れるはずだ。
やぐらから狙い撃てる敵をあらかた倒した後は、矢印の方向に進軍する。
やぐらとその周囲に数人の味方を残し、援護を行いながらの慎重な進軍になるはずだ。

やぐらの先まで進軍すれば、敵地はもう目の前だ。
このあたりまで来ると、森側に進行した敵が引き返してきた場合、背後を取られる可能性があるため、前方だけでなく後方も警戒しなくてはならない。
この時点で、多方向を警戒できるだけの人数が残っているか否かが、大きなポイントとなるだろう。
敵地に突入する場合、ほぼ間違いなく敵の待ち伏せに遭う。
位置取りにしても人数にしても、先に展開して防御に徹している敵のほうが確実に有利だ。
そのため、ここでまた二手に別れる。
片方が敵陣地に射撃を加えて注意を引いているうちに、森側を迂回した方が速やかに敵の側面を叩くのである。
敵の側面を取ることができれば、フラッグは青い丸で示した地点、目と鼻の先だ。
この時点で十分な人数が残っていれば、威嚇射撃で敵防衛ラインの頭を抑えながら、隙を見てフラッグをゲットすることができるだろう。
これらの作戦概要を踏まえて、実際のゲーム内容をレポートしていく。

打ち合わせを終えて、ついに参加者がゲームフィールドに入った。
ゲーム開始直前まで、お互いに動きを確認し、意思疎通を図っている。

頻繁に言葉を交わしあいながらも、どこか張り詰めた空気の中で、ゲームスタートのコールが鳴り響いた。
「GO! GO!」
発破を掛け合いながら、競うように駆け出すチームメンバーたち。
抜きん出た数人がやぐらに駆け上り、けん制射撃を開始した。
敵からの応射はない。
こちらの進軍のほうが、敵の展開より早かったようだ。
無事、やぐらの奪取に成功した。

こうなると、後から展開してきた敵は、無防備な姿を晒すしかない。
やぐらからの容赦ない射撃が、次々に敵を討ち取っていった。
開始直後のダッシュと位置取りは、戦況を大きく左右する。
こちらのチームも、敵チームも、今まさにそれを痛感していることだろう。

しばらくすると敵も防衛ラインを形成し、やぐらに向けて散発的に攻撃してくるようになった。
じっと遮蔽物に身を潜め、時折、頭を出して射撃を加えてくる敵と、敵の位置を割り出し、狙いを定めて待ち伏せるやぐら側との間で、一進一退の攻防が続く。
少しずつ、こちらのチームにも被害が出てきた。
有利なやぐらを奪取したとは言え、無傷で倒されてくれるほど、敵も甘くはない。
今後の進軍に頭数が必要なこちらとしては、痛い損失だ。

しばらくして、敵防衛ラインからの射撃がやんだ。
数人の先発隊が、そっとやぐらを降りていく。
作戦を、次の段階に進めるためだ。
敵陣地の前まで、先発隊が援護しあいながら進軍していく。
やぐらに残った援護隊は、先発隊を狙って顔を出した敵防衛ラインの生き残りを、次々に討ち取っていった。

先発隊が、無事敵陣前にたどり着いた。
やぐらに残っていた援護隊も、先発隊と合流する。
ここから先は、正面にある敵陣地からの射撃と、背後の草原からの射撃の両方を警戒しながら進まなければならない。
先ほどのやぐらで思わぬ損失をこうむったチームメンバーだけで、役が足りるだろうか……?

そんな中、見慣れないプレーヤーが草原の警戒に当たった。
潜んでいた敵数人を、瞬く間に討ち取っていく。
やぐらの周囲からも、生き残ったプレーヤーたちが次々に集まってきた。
周囲のプレーヤーたちが、増援に駆けつけてくれたのだ。
定例会ならではの心強い援軍に、チームの士気も上がっていく。

敵陣地を前にして、慎重に進軍ルートをうかがう。
待ち伏せ覚悟で突撃を行うとはいえ、この場所から見える敵を減らしておくに越したことはない。

その間に、数人のプレーヤーが本隊を離れ、敵陣地に向かって散発的な射撃を始めた。
敵の注意を引いているのだ。

やがて、敵の気を引いている数人のプレーヤーが、本隊に指示を飛ばした。
「GO! GO! GO!」
ついに突撃のときだ。
まず草原を警戒していたプレーヤーたちが迂回ルートになだれ込み、高浜銃工のチームメンバーがそれに続く。
一時は心配された戦力不足も、増援に駆けつけてくれたプレーヤーたちのおかげで十分な人数になっている。
だが、迂回ルートに飛び込んだメンバーを、予想外の光景が待ち受けていた。

ブッシュが、深く生い茂っていた。
背丈を優に越えるブッシュは、射撃どころか視界さえ遮ってしまう。
どこで敵が待ち伏せているかわからない状況で、この視界の悪さは命取りだ。
地図を見ていただけるとわかるが、描き込まれているブッシュはそこまで深いものではない。
しかし、季節は夏。
梅雨の間に濃く大きく伸びたブッシュが、予想外の障害物となって目の前に立ちはだかったのだ。
このまま突撃を敢行するか、それとも、慎重に進む作戦に切り替えるか……。

ブッシュに飛び込み、突撃を敢行した。
あのまま慎重に進んでも、敵に防衛ラインを固められてジリ貧になる危険性が高い。
せっかくさっき、敵本陣の気をそらしてもらったのだ。
危険でも奇襲を敢行しなければ、せっかくの作戦が台無しになってしまう。

敵陣の守りは、想定していたよりずっと手薄だった。
それでもこちらの被害は少なくはなかったが、無事敵の側面に攻撃ラインを築くことができた。
増援のおかげで十分な人数がいたため、待ち伏せに対応できたのだ。

こちらの攻撃ラインと敵の防衛ラインが、激しく銃火を交える。
まだこちらの戦力は十分にいる。数人のプレーヤーがさらにもう一歩先の遮蔽物まで進み、敵に激しい射撃を加えた。
敵が頭を下げたのを見計らい、チームメンバーの一人がフラッグ目指して駆け出す。

取ったか!?
そのとき突然、破裂音が響いた。
チームメイトは、フラッグを取る寸前でヒットされてしまった。
いったい何が起きたのだろうか?

クレイモアだ。
敵チームは周到にも、フラッグの周囲にトラップを仕掛けていたのだ。
普段のゲームではなかなか見られない防衛策に、チームの足が鈍る。
第二、第三のトラップが仕掛けられている可能性も考えられるのだ。
なかなかフラッグアタックに乗り出せないメンバーたち。
しかし、ここで立ち止まっていては、早晩全滅させられてしまう。

「あと三分!」
アナウンスが響き渡った。
残り少ない制限時間を意識して、チームの攻撃が再び熱を帯びていく。
もはやトラップを警戒している時間も惜しい。
一人のプレーヤーが、フラッグの置かれたドラム缶に駆け寄った。

集中砲火が、フラッグめがけて降り注ぐ。
攻撃ラインに残ったメンバーたちが、フラッグアタックしたプレーヤーを必死に援護する。
フラッグアタックしたプレーヤーは、ドラム缶の裏に巧みに身を隠し、手をいっぱいに伸ばしてフラッグをつかんだ!

勝利のベルが鳴り響く。
フラッグゲット。作戦成功だ。
高浜銃工のメンバーがフラッグゲットできなかったのは残念だが、増援が駆けつけてくれなければ、ここまでたどり着けていたかも分からない。
素直に喜びあい、ハイタッチを交わす。

高浜銃工のチームメンバーと、名も知れないプレーヤーたちが、お互いの健闘をたたえあう。
こうして、チーム初の試みとなったフラッグゲット作戦は、無事成功したのである。
チーム単位で作戦を立てて動くという試みは、筆者個人的には非常に面白かった。
大人数で動くことで行動のバリエーションも増えるし、援護しあいながら進めるために作戦の成功率も高い。
何より大所帯で動いていると、少人数で戦っている周囲のプレーヤーが手を貸してくれて、いつの間にか戦力が増えている。
名も知らないプレーヤーとの共闘はサバゲの醍醐味だ。
ゲームを有利に進められて、たくさんの人と共闘できるのだから、これほど楽しいこともない。
ぜひまた、特に大人数で行う定例会に参加したいときなどは、積極的に作戦を立ててみたいと思う。
さて、高浜銃工の7月のゲームは、『フォレストユニオン』への定例会参加を予定している。
バトルシティと同じ系列のフィールドだが、こちらは森林、今回とはまた一味違ったゲームが楽しめることだろう。
タグ :サバゲ記録バトルシティユニオン
2011年05月14日
4月24日定例ゲーム

去る4月24日、相模湖ピクニックランドの定例会に参加して来ました。
先月に予定していたインドア戦は中止となってしまったので、チームとしては二か月ぶりのサバゲです。
大震災以後、初のサバゲと言うことで、どれほどの人数が集まれるのか不安でしたが……いざ現地に着いてみると、チームメンバーと後輩メンバーのほとんどが集まったうえ、以前一緒にサバゲをやっていた仲間が久々に来てくれたり、後輩メンバーにも新たな仲間が増えていたりして、過去最高の参加率となりました。
さらに、以前定例会で知り合った他チームの方々も沢山来られていて、見知った方々の無事を確認することもできました。
ゲームが始まる前から、誰もがチームの別なくさまざまな人と言葉を交わし、非常に和やかな雰囲気の中で、定例会が始まりました。
和やかな雰囲気と共に始まった定例会でしたが、ゲーム内容に関しては、反省の多い日でもありました。
今回、筆者Laiceは朋也隊員、よざくらさくや隊員とともに行動し、連携し合いながら敵陣に進攻しました。バトルシティユニオンでは、フラッグゲットを成し遂げられた戦術です。
特に今回は、筆者がG3のスコープで索敵、よざくらさくや隊員がMINIMIで敵の頭を押さえつつ、身軽な朋也隊員がAK47で前線を担当する、という、武器的にもバランスの取れたメンバーでした。
しかし、結局一度もフラッグゲットには至りませんでした。
敵陣地に踏み込んだあたりで、敵の防衛ラインと撃ち合いになり、有効射程ぎりぎりで牽制しあっているうちにゲームが終わってしまうのです。
こちらもほとんどやられませんが、向こうの敵もほとんど倒せないまま時間切れになってしまいます。何度やっても、バトルシティの時のように、うまく敵の防衛ラインを突破することができません。
これには、森林と市街地と言うフィールド設計の違い、進行ルートが絞られるために、敵の防衛ラインが厚くなりやすいといった理由もありますが、それ以上に大きかったのは、こちらの攻める技術の不足でした。
基本的に、サバゲでは守るよりも攻める方が不利な場合が多いです。
守る場合は相手の進行ルートを予想しやすく、対策や連携を取りやすいためです。
対して攻める場合は、前進するたびに変わっていく状況の中で、絶えず個々人が仲間を援護していかなくてはなりません。これには、一人一人にかなりの技術が求められます。
慣れないうちは、果敢に攻め込んだ側が負け続けてしまうことも多いでしょう。
……ですが今思えば、せっかく知り合いの多いゲームで、勝ち負けにこだわらなくても楽しめる状況だったのですから、負けてもいいから果敢に攻め込むべきだったと思います。
思い切って積極的に動き、失敗してもいいからさまざまな戦術を試してみた方が、こちらも、守る側も、もっと楽しめたのではないでしょうか。
今回のゲームでは、各所でこうしたこう着状態が頻発していたようでした。
お互いが、相手の行動を待ってじっと神経を張り詰める……。
こうした状況では、思わぬトラブルが頻発します。
ヒットされたプレイヤーに対する誤射です。
待ち伏せしているプレイヤーは、ほんの微かな物音にさえ反応し、引き金を引いてしまいます。今回は各所で待ち伏せが展開されていたため、そこここで、ヒットされたプレイヤーに対する誤射が頻発しました。
こうしたトラブルを防ぐためには、もちろん、待ち伏せする側がきちんと確認してからトリガーを引くことが一番大切です。
ですがヒットされた側にも、トラブルを防ぐためにできることがあります。
フィールドから出るまで、気を抜かずにヒットアピールを続けることです。
サバゲのフィールドにおいて『相手の姿が見えない』ことは、ごく自然な状況です。
ですからヒットされたプレイヤーは、たとえ周囲に人の姿が見えなくても、常に近くの茂みに人が隠れていると思ってアピールすることが大切です。
そのために有効な手段は二つ。
まずひとつめは『声』です。
「ヒット通りまーす!」と大きく声を上げながら歩けば、近くで待ち伏せをしているプレイヤーに注意を促すことができます。
もう一つは『ジェスチャー』です。
銃を持ち上げる、手を上げる等のジェスチャーを行いながら歩けば、声の届かない遠距離から、軽機関銃や狙撃銃で狙っているプレイヤーの誤射を防ぐことができます。
実際、今回のゲームでは、筆者の目の前で幾人ものプレイヤーが誤射されました。
しかし、同じ道を通ったプレイヤーでも『声』『ジェスチャー』の二つを実践していた人は、ほとんど誤射を受けていませんでした。
ヒットされてしまったあとは、どうしてもガックリきますし元気もなくなります。声を上げたりジェスチャーしたりする気力がなくなるのも分かりますが、やはりここはマナーとして、セーフティゾーンに出るまでは緊張を解かずにアピールするよう心がけましょう。
もちろん、撃つ側も誤射をしないために、しっかり相手を確認することが大切です。足場の悪いフィールドでは、始終手を上げていては歩けない場所もありますから。
また、生存しているプレイヤーがヒットされたふりをして進軍し、騙し打ちをするような真似は絶対にやめましょう。
プレイヤーが疑心暗鬼になってしまえば、誤射は増えるばかりです。
せっかくサバゲを通じて深めた親睦が、サバゲのせいで壊れてしまうのは、もったいないですよね?
等々、トラブルなどもありましたが、おおむね、最初のなごやかな雰囲気のまま定例会を終えることができました。
後輩メンバーたちもルールやマナーをすっかり覚えてくれて、まだサバゲに不慣れなメンバーには、仲間内できちんとアドバイスをしてくれています。
今回のゲームでは『新規メンバー』ではなく対等なメンバーとして、安心して一緒にゲームを行えました。
さらに今回の定例会を通して、また新しい方々と知り合うこともできました。
時に、名前も知らない人と共に戦い、時に、顔見知りの相手と腕を競い合う……。
そういった、定例会ならではの人と人とのつながりを、一層強く感じられた一日となりました。
だからこそ、こうした機会をよりよく楽しむための課題もできましたが……こうした課題を糧にして、よりよいチームを作っていけたらと思います。
さて、高浜銃工の次回のゲームは、5月29日、山形県大月市にあるインドアフィールド『AGITO』にて行う貸切ゲームです。
今度こそ、チーム初のインドア戦。
アウトドアとはまったく違った戦術、戦況が楽しめることでしょう。
至近距離での撃ち合いが頻発するインドア戦では、アウトドア以上に誤射厳禁です。今回の教訓を生かして、楽しいゲームにしたいと思います。
筆者は来るインドアゲームに向けて、新しい銃を調達する予定……。
次は、新しい銃のレビュー記事でお会いできたらいいですね。
それでは、また。
2011年03月02日
2月27日定例ゲーム
去る2月27日、高浜銃工は、千葉県のゲームフィールド『バトルシティ・ユニオン』にて、定例ゲームに参戦した。
『バトルシティ・ユニオン』は、開けた土地に建物や廃車が設置され、さながら『ブラックホークダウン』のような市街戦が体験できるフィールドだ。



建物の間を移動する敵が見え隠れするため、索敵の上手くない初心者でも、ガンガン敵と撃ち合うことができる。
激しい戦闘が頻発する、退屈のない良フィールドだった。

今回の定例ゲームの参加者は50人以上。
高浜銃工からは、新人メンバーも合わせた11人が参戦した。
主催者さんの丁寧なルール説明の後、まずは『復活戦』が行われた。
これは、各チームの陣地に『復活アイテム』と呼ばれるタオルが設置され、ヒットされたプレーヤーは、これを取ることでゲームに復活できる、というルールである。
ヒットを取られても復活できる安心感があるので、まだフィールドに慣れていない参加者や、サバゲ初体験の初心者であっても、積極的に前線で戦うことができる。
『バトルシティ・ユニオン』初体験の我々も、何度もヒットを取られながらも果敢に前進し、フィールドに慣れつつ緊張をほぐすことができた。
復活戦を2ゲーム行った後は、オーソドックスな『フラッグ戦』が行われた。
復活ルールはなくなったものの、先のゲームで緊張をほぐしていた我々は、積極的に前進することができた。
緊張がほぐれていたのは他の参加者も同じだったようで、果敢に前進していく。開けたフィールドも相まって、そこここで激しい戦闘が行われていた。
『復活戦』でフィールドに慣れた我々は、五人ほどでチームを組み、互いを援護しながら進むことに決めた。
筆者Laiceは、隊長ウグイス、サラサ、よざくやさくら、朋也たちと共に行動した。
仲間と連携しあって動けば、ヒットもよく取れるし、生存率も高い。何より、仲間との一体感という、サバゲの醍醐味をより強く感じることができる。
大人数が参加する定例ゲームのいいところは、こうしてチーム単位で動けることにあるだろう。

チーム単位で進軍するのに大きく貢献をしたのは、よざくやさくら隊員の新兵器、MINIMIだった。
朋也隊員のRPKと共に、LMGの超火力で前方の敵をなぎ倒し、頭を押さえてくれるため、チーム全体の進路を確保することができる。
分隊支援火器の本領発揮だ。

チーム単位で行動するとき、恐ろしいのはやはり狙撃手だ。
とくにバトルシティでは、建物の屋上などの高台があり、狙撃手が有利に立ち回れるポイントが多い。
そうした狙撃手に足止めされて、動くに動けないとき、活躍したのがサラサ隊員のM4だった。
基本性能の高いM4にスコープを搭載しているため、敵の狙撃手と遜色ない精度で射撃ができる。いつもはフラッグ防衛で発揮される火力が、今回ばかりはチームを守るために前線で大活躍していた。
筆者のG3も、時間をかけて整備した甲斐あって高い遠射性能を発揮でき、遠距離の敵を何人か倒すことができた。

そして、危険を顧みずにあえて前線を突っ走るウグイス隊長が、チーム全体を引っ張ってくれる。
制圧した進行方向へ真っ先に駆け込み、安全を確認してくれるため、チーム全体がスピーディに進軍することができた。
期せずして、バランスの取れたチーム構成、武器構成が出来上がっていたようである。
連携を取り合い、試行錯誤しながら戦うこと数ゲーム。
ついに、フラッグをゲットすることができた!
フラッグをゲットしたゲームは、ウグイス隊長、サラサ副隊長が不在の状況で、どちらかと言えば劣勢だった。
敵陣地の奥まで侵攻したものの、多数の敵に頭を抑えられ、反撃さえままならない。
高台から敵の様子を探ってくれていた味方の狙撃手も、あえなくヒットされてしまった。
そこで、筆者は狙撃手と入れ替わりに高台へ上がり、G3の射撃で上からけん制しつつ、敵の位置を確認した。
筆者が目となり、よざくやさくらと朋也のLMGが、次々に敵を撃破していく。
共に行動していた味方たちも、じわじわと敵の包囲網を打ち破っていく。
やがて、筆者が高台から安全に顔を出せるようになったころ、ゲーム終了五分前を知らせる放送が鳴り響いた。
味方の一人が、先ほどまで敵の激しい射撃があった辺りに、果敢に歩みだした。
敵からの射撃はない。どうやら、前面の進行ルートは確保されたようだ。
筆者は、高台からも敵の姿が見えないことを周囲に知らせ、「行ける」と叫んだ。
わずかな残り時間の中、その場にいた味方全員が、敵陣に突撃する。筆者も高台から駆け下りて、それに続いた。
突撃した一団から頭一つ抜き出たのが、よざくやさくらと朋也の二人だった。
よざくやさくらが、MINIMIをサブマシンガンのように軽々と扱い、敵のわずかな生き残りに次々射撃を浴びせていく。
よざくやさくらの射撃に守られた朋也が、ついにフラッグへとたどり着いた。
そして、フラッグゲットを告げる勝利のブザーが鳴り響いたのだ!
バトルシティユニオンでは、フラッグゲットしたプレーヤーに特製Tシャツがプレゼントされる。
景品をもらえるほど難しいことを、連携してやり遂げられたのかと思うと、感動もひとしおだ。
もちろん、フラッグがゲットできたのは我々の力だけではない。
ともに戦ってくれた味方たち、名前も知らないたくさんのプレーヤーさんたちとの連携があって初めてもぎ取ることのできた勝利だった。

フラッグ戦を8ゲームった後、この日最後のゲームとして『ポリタンク奪取戦』が行われた。
これは、フィールド中央に配置したポリタンクを両チームで奪い合い、ゲーム終了時まで、自分の陣地にポリタンクを確保していたチームの勝ち、と言うルールだ。
ポリタンクは両チームから見えるところにあるので、ゲームスタートと同時に、両チームがポリタンクに向かって走りこむことになる。

ゲーム開始の瞬間から大乱戦になる、ラストゲームにふさわしいにぎやかな戦いだった。
『ポリタンク奪取戦』は2ゲーム行われたが、どちらのゲームでも、開始と同時に敵チームにポリタンクを奪われてしまい、取り返せないままに負けてしまった。
このゲーム、一度ポリタンクを奪われると、取り返すのはかなり困難のようだ。
そうして、全12ゲームにも及ぶ『バトルシティ・ユニオン』の定例会は終了した。
これほどのゲーム数を一日でこなすのは初めての体験だった。きちんと時間管理された、スピーディなゲーム進行があってこそだろう。
ゲーム数が多かった上に、とにかく撃ち合いが頻発したため、チームメイトのほとんどが、その日持参したバッテリーをすべて使い切ってしまった。
けれど、消費した弾とバッテリーの量に比例するような、楽しい一日を過ごすことができたのは間違いない。
朝早くから開催したため、それだけ多くのゲーム数をこなしても、17:00には解散となった。
暖かく明るい時間を目いっぱい活用し、寒くなる前に岐路に着くことができる、理想的な開催時間だったように思う。
さて、次は3月の26日、チーム初のインドア戦を行う予定になっている。
会場は『IBF八王子』だ。
文字通り、長ーい長物ばかり使っている筆者としては、武器の選定にひたすら悩むところである。
フォトギャラリー
バトルシティユニオンのセーフティーゾーンは、さながら戦場のようにテントが張られている。
軍装でテントに入れば、雰囲気はばっちりだ。

バトルシティユニオンでは、セーフティゾーンに、フィールドを見渡せる高台がある。
アクリルで壁が作られているので、安心してゲームの様子を眺めることができるのだ。
ヒットされたプレーヤーたちが、こぞってここへ上り、ゲームの行方を見守っていた。



ゲーム中の様子。
たくさんの参加者で盛り上がった定例ゲームでは、そこここで激しい戦闘が繰り返され、退屈することはなかった。












『バトルシティ・ユニオン』は、開けた土地に建物や廃車が設置され、さながら『ブラックホークダウン』のような市街戦が体験できるフィールドだ。
建物の間を移動する敵が見え隠れするため、索敵の上手くない初心者でも、ガンガン敵と撃ち合うことができる。
激しい戦闘が頻発する、退屈のない良フィールドだった。
今回の定例ゲームの参加者は50人以上。
高浜銃工からは、新人メンバーも合わせた11人が参戦した。
主催者さんの丁寧なルール説明の後、まずは『復活戦』が行われた。
これは、各チームの陣地に『復活アイテム』と呼ばれるタオルが設置され、ヒットされたプレーヤーは、これを取ることでゲームに復活できる、というルールである。
ヒットを取られても復活できる安心感があるので、まだフィールドに慣れていない参加者や、サバゲ初体験の初心者であっても、積極的に前線で戦うことができる。
『バトルシティ・ユニオン』初体験の我々も、何度もヒットを取られながらも果敢に前進し、フィールドに慣れつつ緊張をほぐすことができた。
復活戦を2ゲーム行った後は、オーソドックスな『フラッグ戦』が行われた。
復活ルールはなくなったものの、先のゲームで緊張をほぐしていた我々は、積極的に前進することができた。
緊張がほぐれていたのは他の参加者も同じだったようで、果敢に前進していく。開けたフィールドも相まって、そこここで激しい戦闘が行われていた。
『復活戦』でフィールドに慣れた我々は、五人ほどでチームを組み、互いを援護しながら進むことに決めた。
筆者Laiceは、隊長ウグイス、サラサ、よざくやさくら、朋也たちと共に行動した。
仲間と連携しあって動けば、ヒットもよく取れるし、生存率も高い。何より、仲間との一体感という、サバゲの醍醐味をより強く感じることができる。
大人数が参加する定例ゲームのいいところは、こうしてチーム単位で動けることにあるだろう。
チーム単位で進軍するのに大きく貢献をしたのは、よざくやさくら隊員の新兵器、MINIMIだった。
朋也隊員のRPKと共に、LMGの超火力で前方の敵をなぎ倒し、頭を押さえてくれるため、チーム全体の進路を確保することができる。
分隊支援火器の本領発揮だ。
チーム単位で行動するとき、恐ろしいのはやはり狙撃手だ。
とくにバトルシティでは、建物の屋上などの高台があり、狙撃手が有利に立ち回れるポイントが多い。
そうした狙撃手に足止めされて、動くに動けないとき、活躍したのがサラサ隊員のM4だった。
基本性能の高いM4にスコープを搭載しているため、敵の狙撃手と遜色ない精度で射撃ができる。いつもはフラッグ防衛で発揮される火力が、今回ばかりはチームを守るために前線で大活躍していた。
筆者のG3も、時間をかけて整備した甲斐あって高い遠射性能を発揮でき、遠距離の敵を何人か倒すことができた。
そして、危険を顧みずにあえて前線を突っ走るウグイス隊長が、チーム全体を引っ張ってくれる。
制圧した進行方向へ真っ先に駆け込み、安全を確認してくれるため、チーム全体がスピーディに進軍することができた。
期せずして、バランスの取れたチーム構成、武器構成が出来上がっていたようである。
連携を取り合い、試行錯誤しながら戦うこと数ゲーム。
ついに、フラッグをゲットすることができた!
フラッグをゲットしたゲームは、ウグイス隊長、サラサ副隊長が不在の状況で、どちらかと言えば劣勢だった。
敵陣地の奥まで侵攻したものの、多数の敵に頭を抑えられ、反撃さえままならない。
高台から敵の様子を探ってくれていた味方の狙撃手も、あえなくヒットされてしまった。
そこで、筆者は狙撃手と入れ替わりに高台へ上がり、G3の射撃で上からけん制しつつ、敵の位置を確認した。
筆者が目となり、よざくやさくらと朋也のLMGが、次々に敵を撃破していく。
共に行動していた味方たちも、じわじわと敵の包囲網を打ち破っていく。
やがて、筆者が高台から安全に顔を出せるようになったころ、ゲーム終了五分前を知らせる放送が鳴り響いた。
味方の一人が、先ほどまで敵の激しい射撃があった辺りに、果敢に歩みだした。
敵からの射撃はない。どうやら、前面の進行ルートは確保されたようだ。
筆者は、高台からも敵の姿が見えないことを周囲に知らせ、「行ける」と叫んだ。
わずかな残り時間の中、その場にいた味方全員が、敵陣に突撃する。筆者も高台から駆け下りて、それに続いた。
突撃した一団から頭一つ抜き出たのが、よざくやさくらと朋也の二人だった。
よざくやさくらが、MINIMIをサブマシンガンのように軽々と扱い、敵のわずかな生き残りに次々射撃を浴びせていく。
よざくやさくらの射撃に守られた朋也が、ついにフラッグへとたどり着いた。
そして、フラッグゲットを告げる勝利のブザーが鳴り響いたのだ!
バトルシティユニオンでは、フラッグゲットしたプレーヤーに特製Tシャツがプレゼントされる。
景品をもらえるほど難しいことを、連携してやり遂げられたのかと思うと、感動もひとしおだ。
もちろん、フラッグがゲットできたのは我々の力だけではない。
ともに戦ってくれた味方たち、名前も知らないたくさんのプレーヤーさんたちとの連携があって初めてもぎ取ることのできた勝利だった。
フラッグ戦を8ゲームった後、この日最後のゲームとして『ポリタンク奪取戦』が行われた。
これは、フィールド中央に配置したポリタンクを両チームで奪い合い、ゲーム終了時まで、自分の陣地にポリタンクを確保していたチームの勝ち、と言うルールだ。
ポリタンクは両チームから見えるところにあるので、ゲームスタートと同時に、両チームがポリタンクに向かって走りこむことになる。
ゲーム開始の瞬間から大乱戦になる、ラストゲームにふさわしいにぎやかな戦いだった。
『ポリタンク奪取戦』は2ゲーム行われたが、どちらのゲームでも、開始と同時に敵チームにポリタンクを奪われてしまい、取り返せないままに負けてしまった。
このゲーム、一度ポリタンクを奪われると、取り返すのはかなり困難のようだ。
そうして、全12ゲームにも及ぶ『バトルシティ・ユニオン』の定例会は終了した。
これほどのゲーム数を一日でこなすのは初めての体験だった。きちんと時間管理された、スピーディなゲーム進行があってこそだろう。
ゲーム数が多かった上に、とにかく撃ち合いが頻発したため、チームメイトのほとんどが、その日持参したバッテリーをすべて使い切ってしまった。
けれど、消費した弾とバッテリーの量に比例するような、楽しい一日を過ごすことができたのは間違いない。
朝早くから開催したため、それだけ多くのゲーム数をこなしても、17:00には解散となった。
暖かく明るい時間を目いっぱい活用し、寒くなる前に岐路に着くことができる、理想的な開催時間だったように思う。
さて、次は3月の26日、チーム初のインドア戦を行う予定になっている。
会場は『IBF八王子』だ。
文字通り、長ーい長物ばかり使っている筆者としては、武器の選定にひたすら悩むところである。
フォトギャラリー
バトルシティユニオンのセーフティーゾーンは、さながら戦場のようにテントが張られている。
軍装でテントに入れば、雰囲気はばっちりだ。
バトルシティユニオンでは、セーフティゾーンに、フィールドを見渡せる高台がある。
アクリルで壁が作られているので、安心してゲームの様子を眺めることができるのだ。
ヒットされたプレーヤーたちが、こぞってここへ上り、ゲームの行方を見守っていた。
ゲーム中の様子。
たくさんの参加者で盛り上がった定例ゲームでは、そこここで激しい戦闘が繰り返され、退屈することはなかった。
2011年01月18日
1月の定例ゲーム
――第六ゲームは、始まりから銃撃戦だった。

スタートコールと同時に、俺は駆けだした。
俺のダッシュに発破をかけられ、身軽なアタッカーが二人続く。
ありがたい。俺の片足は以前事故で痛めていて、思うように動かないのだ。本格的なアタックをするのに、味方の存在は欠かせない。
フィールドの半ばまで駆け、そろそろ足を止めようかと思った矢先、突然正面から銃撃された。
俺と二人の仲間は、応射しながら木の陰に飛び込む。
向こうのチームも進軍が早い……。
前線の陣取り合戦は、五分五分と言ったところだった。

前線までついてきてくれたのは、皮ジャンを着たライフルマンと、フリースを着てMP7を持った身軽なアタッカーだった。
俺は味方の戦力を確認した後、銃を擦るほどを身をかがめて、敵の様子をうかがった。
ブッシュに身を隠した影が見える。
――二人だ。
距離は100mほどあるだろうか。向こうの銃撃も届かないが、こちらの弾も届かない。
「数の上ではこちら有利だが……」
真っ向から打ち合えば、勝てるだろう。だが、それではこちらの被害も必至だ。出会いがしらの撃ち合いで、こちらの居場所も割れている。
居場所が割れている……なら、それを利用するのも手、か?
「なあ、あいつらの側面まで回りこめるか?」
聞くと、二人は事もなげに頷いた。
頼もしい限りだ。
皮ジャンとフリースの二人が、足音をひそめてブッシュをまたいでいく。

二人の足音を背中に聞きながら、俺は敵に向かってライフルをぶっぱなした。
届かないことは分かっている。だが、俺がここで派手に撃つ限り、敵の注意はこちらへ向き続ける。二人が連中の側面を突くまでの間、ここで俺が一人三役を演じるわけだ。
多弾装マグが空っぽになるまで、トリガーを引き続けた。発射音が虚しい破裂音に変わり、地面に伏せてマグチェンジする頃には、奇襲部隊の足音はずっと遠ざかっていた。
あとは、二人の奇襲が成功することを祈るだけだ。
地面に伏せ、前方の敵を見失わないようにしながら、じっと息をひそめる。

味方の足音はもう聞こえなくなり、耳に痛いほどの静寂が、辺りに満ちていた。
小さく身じろぎすると、腹の下で枯れ葉が鳴った。気持ちを落ち着かせるために深く吸った息が、辺りに響いた。相手に聞こえてやしないだろうか、不安だ。
今、もし前方の二人が突撃してきたら、とてもじゃないが防ぎきれない。
こちらにまだ三人いるだろうと、敵が警戒しているうちは、そんな無茶はしないだろうが……。
緊張にせっつかれるように、時折トリガーを引いて、仲間の存在をアピールした。命がけの一人三役だ。
肌をぴりぴりさせるほどの緊張の中では、時間感覚など容易に狂う。
奇襲部隊が回り込んでから、もう数時間も経っている気がした。未だ、敵の側面を銃弾が襲う気配はない。
突然、敵が一人飛び出した。

俺は慌てて狙いを定め、トリガーを引いた。倒せないまでも、すぐ近くのブッシュに釘づけにする。
奇襲部隊が追い立てたのか?
危険を覚悟で頭を上げる。100mほど先のブッシュには、敵が二人、相変わらずじっと身をひそめていた。すぐ近くのブッシュには、さっき釘づけた敵が一人……。
俺は慌てて伏せた。なんてこった。
さっき飛び出したのは新手だ!
これで、向こうの人数は三人。連中がまだ、俺のところに三人固まっていると思っていたとしても、戦力はイーブンになった。
実際に攻め込まれたら、三対一だ。勝てるはずがない。
退くか?
いいや。奇襲部隊は、俺がここにいることを期待して敵を追い立てるのだ。もし俺がここから離れれば、奇襲部隊は敵陣のど真ん中に取り残されることになる。
なら、一か八かの突撃?
いいや。それは最悪だ。俺が早々にやられ、奇襲部隊も囲まれてやられる。前線部隊は全滅だ。攻めを失ったチームに勝機はない。
――がさっ。
背後の茂みが動いた。反射的に、俺は銃口を後ろへ向ける。
茂みを掻きわけて現れたそいつは、ギリースーツの袖の中で親しげに片手をあげた。
味方だ!
前線の戦況を心配して、後衛がひとり、こっちに加わってくれたのだ。
援軍の手に下げられているのは、大口径のスコープを乗せ、サイレンサーを装備したAR。射程の長そうなやつだ。
これなら、前方のブッシュに釘づけにした敵を叩ける。

ARの、くぐもった発射音が響いた。前方の敵が追い立てられ、ブッシュから飛び出して退いて行く。
だが、逃げる敵の背中は、ここから丸見えだ。
俺は慎重に狙いを定め、トリガーを引いた。外すはずのない状況。
――だが。
がちっ。
トリガーに妙な抵抗があった。不穏な音が響いただけで、弾は発射されない。
「クソッ!」
トリガーの接点不良だ。何度トリガーを引いても、異音が響くばかりで弾が発射される気配はない。そのうちに、ARの射撃を逃れた敵がブッシュの向こうに消えていく。
ARの射撃音が、諦めたように止んだ。ARの射程で追えなくなった敵を、俺のライフルで追えるはずがない。
「マジかよ……」
恨みがましくライフルを叩くと、快音と共に弾が発射された。
手遅れも甚だしい。
先ほどの銃撃戦で、前方の敵は全員引いていた。一応進路は開けたようだ。

奇襲部隊との合流もしなければならないから、不安は残るが進むしかない。
ギリースーツが、俺の銃の不調を気遣って先導してくれた。
やがて近くの茂みが揺れて、奇襲部隊の二人が姿を現した。さっきの撃ち合いに間に合わなかったのは残念だが、生き残って合流してくれただけでも心強い。
敵の支配地域を進む危険な状況だが、心強い仲間たちとカバーしあうと、不安は格段に減った。さっきまで息をひそめていた分、揚々と進める足取りは軽い。
先導するのは奇襲部隊の二人、皮ジャンとフリースだ。射程の長いARを持ったギリースーツは、俺と一緒に後方を行く。
ふと、皮ジャンが素早く銃を持ち上げ、数発撃った。
「ヒット!」
声が上がる。さっき、俺の銃の不調で逃げられた敵だ。
さらに、フリースもスタンディングで素早く撃つ。
「ヒット!」
また声が上がった。さっき進路をふさいでいた二人のうち一人だ。
敵は、さっきの撤退で散り散りになったらしい。こちらが四人で各個撃破に回れば、敵に打つ手はない。
敵の脅威が薄れて、俺たちの足取りはより軽くなった。その後は大した戦闘もないまま、相手のフラッグが見える位置まで進軍することができた。
「そろそろ敵の防衛ラインだな……」
俺は、先導する二人に制止をかけた。
皮ジャンとフリースは足を止めて、中腰になって周囲をうかがう。敵影はなさそうだ。
俺も顔を上げて進路を見たが、50mほど先の小高い丘を越えれば、その先はすぐにフラッグだ。身を隠すブッシュも申し分ない。
こちらはまだ四人いる。多少の伏兵を覚悟したとしても、全員で駆ければフラッグは取れる……か?
今までの順調すぎる足取りが、軽はずみな判断を下させたことは否めない。
「もう少し、進んでみよう」
先導する二人が頷き、頭をあげた。
――瞬間。
「ヒット!」
戸惑うような声と共に、フリースが両手をあげた。
敵だ。しかし、どこから?
皮ジャンの動きは早かった。フリースの傍らからぱっと離れて、高台へ上る。フリースを撃った敵を見つけようと、皮ジャンは高台から目を凝らした。
俺は皮ジャンを注視した。方向さえ見定めてくれれば、俺とギリースーツで何とかできる。
――しかし。
「ヒット!」
索敵を終えるより先に、皮ジャンが声をあげた。
やはり、発射音は聞こえない。敵の姿も見えない。
だが、皮ジャンの肩で跳ねた白い弾が、一瞬目の端に映った。
弾筋から、発射された方向を予測する。
「あの丘……か?」
フラッグを守るには、たしかに都合のいい場所だ。
しかし、丘からこちらまでは50m近くある。エアガンの射程ぎりぎりの距離だ。
それも、発射音が聞こえないことを考えると、おそらく単発で撃ってきている。
射程ぎりぎりから、マンターゲットに必中させてくる敵。

あの丘には、腕のいい狙撃手が潜んでいる……。
俺はギリースーツに指示して、そっと後ろへ下がった。
幸い、後衛の俺たちはスナイパーの射程外にいる。スナイパーの射角外に隠れて、俺とギリースーツは顔を見合わせた。
「向こうにスナイパーがいる。二人やられた」
俺が言うと、ギリースーツは頷いた。
「オレ、つっこみましょうか?」
ギリースーツが言った。確かに相手がスナイパーだけならば、一人が援護しながらもう一人が突っ込めば、フラッグを取ることができるだろう。あれだけ腕のいい狙撃手だ。後衛を一人で任されている可能性も十分にある。
なにより、ここで立ち止まっていてもジリ貧になるばかりだ。敵はどんどん集まってくるし、こちらのチームのフラッグだって今まさに狙われているかも知れない。
「よし、突っ込もう」
「わかりました」
ギリースーツが頷いた。俺はそれを手で制して、ライフルを地面に置いた。
「突っ込むのは、俺だ。こいつじゃまともに援護もできない」
フラッグを取るだけならば、銃の不調は関係ない。痛めた足でどこまで走れるかは分からないが、さっき敵を取り逃がした分くらいは、ここで取り返しておきたいじゃないか。
「援護は頼んだ」
ギリースーツは頷いた。心強いことだ。
なんせ、奴のARは射程が長い。
一度深呼吸して、身軽な身体で飛び出した。背後で響く、ARのくぐもった音に背を押されるように、俺は駆けた。
狙撃手のいる丘の前を駆け抜ける。背後で、弾が唸った気がしたが、定かじゃない。はっきりと分かるのは、俺の身体に当たらなかったということだけ。
フラッグがぐんぐん近づく。伏兵がいる様子はない。
足がもつれて、あごが上がる。だが、フラッグはもう目の前だ。
手を伸ばす。勝利に向かって。
あと三歩。
あと二歩。
あと……一歩!
――衝撃は、側面から襲ってきた。
厚いBDU越しでも痛いほどの威力を保ったBB弾が、フルオートで浴びせかけられる。
俺は、フラッグを、勝利を掴みかけた両手を、高々と空にあげた。
「ヒットォ!」
俺を倒した伏兵が、フラッグすぐ脇のブッシュから立ち上がる。

こんなに近くにいたというのに、立ちあがるまでどこに隠れていたかすら分からなかった。ここまで完璧にアンブッシュされたんじゃあ、俺に続いてヒットされたギリースーツのことを責めるわけにはいかないだろう。
結果は、全滅でうちのチームの負け。
至近距離から撃たれた腕が、まだ少し痛んだ。全く、待てる強さってやつを、文字どおり痛感させられたゲームだったな。
…………
祝! ガンカメラ導入記念!
ということで、長々とお付き合いありがとうございます。そしてあけましておめでとうございます。
Laiceです。
去る1月8日、SPFフィールドにてゲームを行いました。
今回は、ウグイス隊長とサラサ隊員を除くメンバー全員が不参加。
その代わり、20名近い新人の皆さんが集まってくださり、いつも以上ににぎやかなゲームとなったそうです!
……なったそうです、というのはほかでもない。
このわたし、Laiceも、今回のゲームには参加していないのです。
しかし今回は、すばらしい秘密兵器が導入されました!
それがガンカメラです! ライフルのレールにポン付けすることで、ゲームの様子を克明に記録することができる文明の利器!
今回は、わたし自身が現場にいなかったこともあり、リーダーのG36Cに取りつけたガンカメラの映像を元に、主観視点ふうのゲームレポートにしてみました。

視点人物・ウグイス隊長
この日は、全部で10戦やったのだそうですが、今回レポートに起こしたのは6戦目のみ。みんなの身体がいちばん暖まってきた頃の、ガンカメラの録画時間が最も長かった一戦だけをピックアップしてみました。
むろん、文章化するに当たって、多少の脚色、及び事実とは違う演出も挿入しておりますが……その辺はご了承くださいませ。
今後はこうして文章化するだけではなく、実際に動画としてアップできればいいな……なんてことも考えております。
まだまだカメラの扱いさえままならず、動画アップへの道は険しいですけれど……。
そんな感じで。
今回は主観視点ふうのレポートにしてしまったせいで、参加してくださった新人さんたちの中には描写できなかった方も多くいました。
そのため、最後にちょっとしたフォトギャラリーを入れて、今回の記事を終わらせたいと思います。
セーフティーゾーンにて



戦闘中






今回も沼の被害者が……。

文責・Laice@今回不在

スタートコールと同時に、俺は駆けだした。
俺のダッシュに発破をかけられ、身軽なアタッカーが二人続く。
ありがたい。俺の片足は以前事故で痛めていて、思うように動かないのだ。本格的なアタックをするのに、味方の存在は欠かせない。
フィールドの半ばまで駆け、そろそろ足を止めようかと思った矢先、突然正面から銃撃された。
俺と二人の仲間は、応射しながら木の陰に飛び込む。
向こうのチームも進軍が早い……。
前線の陣取り合戦は、五分五分と言ったところだった。

前線までついてきてくれたのは、皮ジャンを着たライフルマンと、フリースを着てMP7を持った身軽なアタッカーだった。
俺は味方の戦力を確認した後、銃を擦るほどを身をかがめて、敵の様子をうかがった。
ブッシュに身を隠した影が見える。
――二人だ。
距離は100mほどあるだろうか。向こうの銃撃も届かないが、こちらの弾も届かない。
「数の上ではこちら有利だが……」
真っ向から打ち合えば、勝てるだろう。だが、それではこちらの被害も必至だ。出会いがしらの撃ち合いで、こちらの居場所も割れている。
居場所が割れている……なら、それを利用するのも手、か?
「なあ、あいつらの側面まで回りこめるか?」
聞くと、二人は事もなげに頷いた。
頼もしい限りだ。
皮ジャンとフリースの二人が、足音をひそめてブッシュをまたいでいく。

二人の足音を背中に聞きながら、俺は敵に向かってライフルをぶっぱなした。
届かないことは分かっている。だが、俺がここで派手に撃つ限り、敵の注意はこちらへ向き続ける。二人が連中の側面を突くまでの間、ここで俺が一人三役を演じるわけだ。
多弾装マグが空っぽになるまで、トリガーを引き続けた。発射音が虚しい破裂音に変わり、地面に伏せてマグチェンジする頃には、奇襲部隊の足音はずっと遠ざかっていた。
あとは、二人の奇襲が成功することを祈るだけだ。
地面に伏せ、前方の敵を見失わないようにしながら、じっと息をひそめる。

味方の足音はもう聞こえなくなり、耳に痛いほどの静寂が、辺りに満ちていた。
小さく身じろぎすると、腹の下で枯れ葉が鳴った。気持ちを落ち着かせるために深く吸った息が、辺りに響いた。相手に聞こえてやしないだろうか、不安だ。
今、もし前方の二人が突撃してきたら、とてもじゃないが防ぎきれない。
こちらにまだ三人いるだろうと、敵が警戒しているうちは、そんな無茶はしないだろうが……。
緊張にせっつかれるように、時折トリガーを引いて、仲間の存在をアピールした。命がけの一人三役だ。
肌をぴりぴりさせるほどの緊張の中では、時間感覚など容易に狂う。
奇襲部隊が回り込んでから、もう数時間も経っている気がした。未だ、敵の側面を銃弾が襲う気配はない。
突然、敵が一人飛び出した。

俺は慌てて狙いを定め、トリガーを引いた。倒せないまでも、すぐ近くのブッシュに釘づけにする。
奇襲部隊が追い立てたのか?
危険を覚悟で頭を上げる。100mほど先のブッシュには、敵が二人、相変わらずじっと身をひそめていた。すぐ近くのブッシュには、さっき釘づけた敵が一人……。
俺は慌てて伏せた。なんてこった。
さっき飛び出したのは新手だ!
これで、向こうの人数は三人。連中がまだ、俺のところに三人固まっていると思っていたとしても、戦力はイーブンになった。
実際に攻め込まれたら、三対一だ。勝てるはずがない。
退くか?
いいや。奇襲部隊は、俺がここにいることを期待して敵を追い立てるのだ。もし俺がここから離れれば、奇襲部隊は敵陣のど真ん中に取り残されることになる。
なら、一か八かの突撃?
いいや。それは最悪だ。俺が早々にやられ、奇襲部隊も囲まれてやられる。前線部隊は全滅だ。攻めを失ったチームに勝機はない。
――がさっ。
背後の茂みが動いた。反射的に、俺は銃口を後ろへ向ける。
茂みを掻きわけて現れたそいつは、ギリースーツの袖の中で親しげに片手をあげた。
味方だ!
前線の戦況を心配して、後衛がひとり、こっちに加わってくれたのだ。
援軍の手に下げられているのは、大口径のスコープを乗せ、サイレンサーを装備したAR。射程の長そうなやつだ。
これなら、前方のブッシュに釘づけにした敵を叩ける。
ARの、くぐもった発射音が響いた。前方の敵が追い立てられ、ブッシュから飛び出して退いて行く。
だが、逃げる敵の背中は、ここから丸見えだ。
俺は慎重に狙いを定め、トリガーを引いた。外すはずのない状況。
――だが。
がちっ。
トリガーに妙な抵抗があった。不穏な音が響いただけで、弾は発射されない。
「クソッ!」
トリガーの接点不良だ。何度トリガーを引いても、異音が響くばかりで弾が発射される気配はない。そのうちに、ARの射撃を逃れた敵がブッシュの向こうに消えていく。
ARの射撃音が、諦めたように止んだ。ARの射程で追えなくなった敵を、俺のライフルで追えるはずがない。
「マジかよ……」
恨みがましくライフルを叩くと、快音と共に弾が発射された。
手遅れも甚だしい。
先ほどの銃撃戦で、前方の敵は全員引いていた。一応進路は開けたようだ。

奇襲部隊との合流もしなければならないから、不安は残るが進むしかない。
ギリースーツが、俺の銃の不調を気遣って先導してくれた。
やがて近くの茂みが揺れて、奇襲部隊の二人が姿を現した。さっきの撃ち合いに間に合わなかったのは残念だが、生き残って合流してくれただけでも心強い。
敵の支配地域を進む危険な状況だが、心強い仲間たちとカバーしあうと、不安は格段に減った。さっきまで息をひそめていた分、揚々と進める足取りは軽い。
先導するのは奇襲部隊の二人、皮ジャンとフリースだ。射程の長いARを持ったギリースーツは、俺と一緒に後方を行く。
ふと、皮ジャンが素早く銃を持ち上げ、数発撃った。
「ヒット!」
声が上がる。さっき、俺の銃の不調で逃げられた敵だ。
さらに、フリースもスタンディングで素早く撃つ。
「ヒット!」
また声が上がった。さっき進路をふさいでいた二人のうち一人だ。
敵は、さっきの撤退で散り散りになったらしい。こちらが四人で各個撃破に回れば、敵に打つ手はない。
敵の脅威が薄れて、俺たちの足取りはより軽くなった。その後は大した戦闘もないまま、相手のフラッグが見える位置まで進軍することができた。
「そろそろ敵の防衛ラインだな……」
俺は、先導する二人に制止をかけた。
皮ジャンとフリースは足を止めて、中腰になって周囲をうかがう。敵影はなさそうだ。
俺も顔を上げて進路を見たが、50mほど先の小高い丘を越えれば、その先はすぐにフラッグだ。身を隠すブッシュも申し分ない。
こちらはまだ四人いる。多少の伏兵を覚悟したとしても、全員で駆ければフラッグは取れる……か?
今までの順調すぎる足取りが、軽はずみな判断を下させたことは否めない。
「もう少し、進んでみよう」
先導する二人が頷き、頭をあげた。
――瞬間。
「ヒット!」
戸惑うような声と共に、フリースが両手をあげた。
敵だ。しかし、どこから?
皮ジャンの動きは早かった。フリースの傍らからぱっと離れて、高台へ上る。フリースを撃った敵を見つけようと、皮ジャンは高台から目を凝らした。
俺は皮ジャンを注視した。方向さえ見定めてくれれば、俺とギリースーツで何とかできる。
――しかし。
「ヒット!」
索敵を終えるより先に、皮ジャンが声をあげた。
やはり、発射音は聞こえない。敵の姿も見えない。
だが、皮ジャンの肩で跳ねた白い弾が、一瞬目の端に映った。
弾筋から、発射された方向を予測する。
「あの丘……か?」
フラッグを守るには、たしかに都合のいい場所だ。
しかし、丘からこちらまでは50m近くある。エアガンの射程ぎりぎりの距離だ。
それも、発射音が聞こえないことを考えると、おそらく単発で撃ってきている。
射程ぎりぎりから、マンターゲットに必中させてくる敵。
あの丘には、腕のいい狙撃手が潜んでいる……。
俺はギリースーツに指示して、そっと後ろへ下がった。
幸い、後衛の俺たちはスナイパーの射程外にいる。スナイパーの射角外に隠れて、俺とギリースーツは顔を見合わせた。
「向こうにスナイパーがいる。二人やられた」
俺が言うと、ギリースーツは頷いた。
「オレ、つっこみましょうか?」
ギリースーツが言った。確かに相手がスナイパーだけならば、一人が援護しながらもう一人が突っ込めば、フラッグを取ることができるだろう。あれだけ腕のいい狙撃手だ。後衛を一人で任されている可能性も十分にある。
なにより、ここで立ち止まっていてもジリ貧になるばかりだ。敵はどんどん集まってくるし、こちらのチームのフラッグだって今まさに狙われているかも知れない。
「よし、突っ込もう」
「わかりました」
ギリースーツが頷いた。俺はそれを手で制して、ライフルを地面に置いた。
「突っ込むのは、俺だ。こいつじゃまともに援護もできない」
フラッグを取るだけならば、銃の不調は関係ない。痛めた足でどこまで走れるかは分からないが、さっき敵を取り逃がした分くらいは、ここで取り返しておきたいじゃないか。
「援護は頼んだ」
ギリースーツは頷いた。心強いことだ。
なんせ、奴のARは射程が長い。
一度深呼吸して、身軽な身体で飛び出した。背後で響く、ARのくぐもった音に背を押されるように、俺は駆けた。
狙撃手のいる丘の前を駆け抜ける。背後で、弾が唸った気がしたが、定かじゃない。はっきりと分かるのは、俺の身体に当たらなかったということだけ。
フラッグがぐんぐん近づく。伏兵がいる様子はない。
足がもつれて、あごが上がる。だが、フラッグはもう目の前だ。
手を伸ばす。勝利に向かって。
あと三歩。
あと二歩。
あと……一歩!
――衝撃は、側面から襲ってきた。
厚いBDU越しでも痛いほどの威力を保ったBB弾が、フルオートで浴びせかけられる。
俺は、フラッグを、勝利を掴みかけた両手を、高々と空にあげた。
「ヒットォ!」
俺を倒した伏兵が、フラッグすぐ脇のブッシュから立ち上がる。
こんなに近くにいたというのに、立ちあがるまでどこに隠れていたかすら分からなかった。ここまで完璧にアンブッシュされたんじゃあ、俺に続いてヒットされたギリースーツのことを責めるわけにはいかないだろう。
結果は、全滅でうちのチームの負け。
至近距離から撃たれた腕が、まだ少し痛んだ。全く、待てる強さってやつを、文字どおり痛感させられたゲームだったな。
…………
祝! ガンカメラ導入記念!
ということで、長々とお付き合いありがとうございます。そしてあけましておめでとうございます。
Laiceです。
去る1月8日、SPFフィールドにてゲームを行いました。
今回は、ウグイス隊長とサラサ隊員を除くメンバー全員が不参加。
その代わり、20名近い新人の皆さんが集まってくださり、いつも以上ににぎやかなゲームとなったそうです!
……なったそうです、というのはほかでもない。
このわたし、Laiceも、今回のゲームには参加していないのです。
しかし今回は、すばらしい秘密兵器が導入されました!
それがガンカメラです! ライフルのレールにポン付けすることで、ゲームの様子を克明に記録することができる文明の利器!
今回は、わたし自身が現場にいなかったこともあり、リーダーのG36Cに取りつけたガンカメラの映像を元に、主観視点ふうのゲームレポートにしてみました。
視点人物・ウグイス隊長
この日は、全部で10戦やったのだそうですが、今回レポートに起こしたのは6戦目のみ。みんなの身体がいちばん暖まってきた頃の、ガンカメラの録画時間が最も長かった一戦だけをピックアップしてみました。
むろん、文章化するに当たって、多少の脚色、及び事実とは違う演出も挿入しておりますが……その辺はご了承くださいませ。
今後はこうして文章化するだけではなく、実際に動画としてアップできればいいな……なんてことも考えております。
まだまだカメラの扱いさえままならず、動画アップへの道は険しいですけれど……。
そんな感じで。
今回は主観視点ふうのレポートにしてしまったせいで、参加してくださった新人さんたちの中には描写できなかった方も多くいました。
そのため、最後にちょっとしたフォトギャラリーを入れて、今回の記事を終わらせたいと思います。
セーフティーゾーンにて
戦闘中
今回も沼の被害者が……。
文責・Laice@今回不在
2010年10月27日
10月の定例ゲーム
10月23日(土)さがみ湖リゾートプレジャーにてゲームを行いました。
参加者は、高浜銃工チームでのゲーム経験者が7名と、新規参加者3名。
草木の生い茂る第1フィールドでの貸切りゲームです。
さがみ湖リゾートプレジャーの第1フィールドは、川の流れる山間を再現した、起伏に富むアウトドア・フィールド。
川沿いにまっすぐ伸びる一本道を、両サイドから急斜面が挟み込むような地形になっています。

今回は人数を5vs5に分け、一本道の両端にそれぞれのフラッグを配置しての、フラッグ争奪戦を行いました。
メインの侵攻ルートはもちろん、フィールドの中央を貫く一本道になるのですが、サイドにある高台からの射撃や、迎え撃ってくるディフェンダーとの撃ち合い等、妨害も最も激しいルートとなります。
今回も、一本道では絶え間ない銃声とヒットコールが鳴り響いていました。

攻めるも守るも激戦区。
同時に、一番ゲームを楽しめるのも、この一本道であるわけです。

そして、高台からの射撃をかわし、ディフェンダーを撃ち倒し、フラッグを目の前にしても油断は禁物。

たとえアヤシイ遮蔽物がなかったとしても、油断は禁物。
プローンでの待ち伏せは、ちょっとしたブッシュに隠れるだけでも、驚くほどの隠密性を発揮します。

両サイドにある高台にも、それぞれ特徴があります。
入り口から見て、一本道の左手側には、ごく細い川が流れているのですが、
川を挟んだ向こう側にある左手斜面は、ほとんど崖のような絶壁です。
斜面のてっぺんから垂らされたロープを伝い、木の根を足がかりにしなければ、登ることすら難しいほど。
しかし、一度のぼってしまえばその高低差から、一本道に対してほとんど一方的な攻撃が可能です。
一方、一本道からは高さとブッシュのせいで、ろくに攻撃が届きません。
味方につければこれほど心強い地形もないでしょう。

ですが、左手斜面から相手フラッグを狙うのはなかなか困難です。
急斜面と一本道を隔てる川は、ところどころ沼化していて、うかつに足を踏み入れればひざまでめり込みます。
そのままヒットされるまで身動きひとつ取れず、くたびれ損……なんてことも。

入り口から見て右手の斜面は、山と言うより小高い丘のような緩やかな地形です。
斜面の半ばには、一本道と同じくらい平坦な道が存在しているため、敵陣地へ侵攻するにはもってこい。
今回のゲームでは、攻撃要員を一本道側と右手の斜面側、二手に分けて、一方が敵を足止めしている間に、もう一方がフラッグアタック……といった戦法がよく取られました。

もちろん、ディフェンダーも二手に分かれて、斜面側の道もしっかり警戒。
一本道に次ぐ、第二の激戦区でした。

一本道と右手の斜面の間には高低差が少ないため、一本道から右手へ、右手から一本道へと、容易に攻撃を加えることが可能です。
今回のゲームでは、攻め側も守り側も、一本道にいるチームメイトと右手の斜面にいるチームメイトが、いかに連携を取っていくかが勝利の鍵でした。

しかし、中央の戦いにばかり気を取られていると、大きく回りこんだフラッグアタッカーの奇策で、いつの間にか敗北……なんてことも。
サバゲは一筋縄ではいかないですね。

今回は10人という、比較的少人数でのゲームでしたが、トラブルもケガ人もなく、気持ちのいいゲームを行うことができました。
新規参加者のみんなも、楽しんでくれたみたいです。
よかったよかった。

………
さて、高浜銃工では、来月にもゲームを予定しています。
高浜銃工では新人参加者、および対戦チームなどを随時募集しております。
神奈川県、特に平塚市周辺にお住まいの方、ご興味がおありでしたら是非コメント欄等でお知らせください。
また対戦に関しましても、コメント欄等でお知らせいただければ遠征いたします。
どうぞお気軽にお書き込みください。
参加希望者様および対戦希望者様への参考として……高浜銃工は、20代前半の大学生や社会人を中心とした、神奈川県平塚市周辺を拠点とするチームです。
詳しいチームメンバーの内訳等々は、今後このブログにて公開してゆく予定です。
ルールを守って楽しいゲームができるよう、日々活動しておりますので、高浜銃工にご興味を持っていただけたなら、ぜひご一報ください。
それでは、また次の記事にて。
文責・Laice@ドラグノフスナイパー
参加者は、高浜銃工チームでのゲーム経験者が7名と、新規参加者3名。
草木の生い茂る第1フィールドでの貸切りゲームです。
さがみ湖リゾートプレジャーの第1フィールドは、川の流れる山間を再現した、起伏に富むアウトドア・フィールド。
川沿いにまっすぐ伸びる一本道を、両サイドから急斜面が挟み込むような地形になっています。
今回は人数を5vs5に分け、一本道の両端にそれぞれのフラッグを配置しての、フラッグ争奪戦を行いました。
メインの侵攻ルートはもちろん、フィールドの中央を貫く一本道になるのですが、サイドにある高台からの射撃や、迎え撃ってくるディフェンダーとの撃ち合い等、妨害も最も激しいルートとなります。
今回も、一本道では絶え間ない銃声とヒットコールが鳴り響いていました。
攻めるも守るも激戦区。
同時に、一番ゲームを楽しめるのも、この一本道であるわけです。
そして、高台からの射撃をかわし、ディフェンダーを撃ち倒し、フラッグを目の前にしても油断は禁物。
たとえアヤシイ遮蔽物がなかったとしても、油断は禁物。
プローンでの待ち伏せは、ちょっとしたブッシュに隠れるだけでも、驚くほどの隠密性を発揮します。
両サイドにある高台にも、それぞれ特徴があります。
入り口から見て、一本道の左手側には、ごく細い川が流れているのですが、
川を挟んだ向こう側にある左手斜面は、ほとんど崖のような絶壁です。
斜面のてっぺんから垂らされたロープを伝い、木の根を足がかりにしなければ、登ることすら難しいほど。
しかし、一度のぼってしまえばその高低差から、一本道に対してほとんど一方的な攻撃が可能です。
一方、一本道からは高さとブッシュのせいで、ろくに攻撃が届きません。
味方につければこれほど心強い地形もないでしょう。
ですが、左手斜面から相手フラッグを狙うのはなかなか困難です。
急斜面と一本道を隔てる川は、ところどころ沼化していて、うかつに足を踏み入れればひざまでめり込みます。
そのままヒットされるまで身動きひとつ取れず、くたびれ損……なんてことも。
入り口から見て右手の斜面は、山と言うより小高い丘のような緩やかな地形です。
斜面の半ばには、一本道と同じくらい平坦な道が存在しているため、敵陣地へ侵攻するにはもってこい。
今回のゲームでは、攻撃要員を一本道側と右手の斜面側、二手に分けて、一方が敵を足止めしている間に、もう一方がフラッグアタック……といった戦法がよく取られました。
もちろん、ディフェンダーも二手に分かれて、斜面側の道もしっかり警戒。
一本道に次ぐ、第二の激戦区でした。
一本道と右手の斜面の間には高低差が少ないため、一本道から右手へ、右手から一本道へと、容易に攻撃を加えることが可能です。
今回のゲームでは、攻め側も守り側も、一本道にいるチームメイトと右手の斜面にいるチームメイトが、いかに連携を取っていくかが勝利の鍵でした。
しかし、中央の戦いにばかり気を取られていると、大きく回りこんだフラッグアタッカーの奇策で、いつの間にか敗北……なんてことも。
サバゲは一筋縄ではいかないですね。
今回は10人という、比較的少人数でのゲームでしたが、トラブルもケガ人もなく、気持ちのいいゲームを行うことができました。
新規参加者のみんなも、楽しんでくれたみたいです。
よかったよかった。
………
さて、高浜銃工では、来月にもゲームを予定しています。
高浜銃工では新人参加者、および対戦チームなどを随時募集しております。
神奈川県、特に平塚市周辺にお住まいの方、ご興味がおありでしたら是非コメント欄等でお知らせください。
また対戦に関しましても、コメント欄等でお知らせいただければ遠征いたします。
どうぞお気軽にお書き込みください。
参加希望者様および対戦希望者様への参考として……高浜銃工は、20代前半の大学生や社会人を中心とした、神奈川県平塚市周辺を拠点とするチームです。
詳しいチームメンバーの内訳等々は、今後このブログにて公開してゆく予定です。
ルールを守って楽しいゲームができるよう、日々活動しておりますので、高浜銃工にご興味を持っていただけたなら、ぜひご一報ください。
それでは、また次の記事にて。
文責・Laice@ドラグノフスナイパー